スペーシアの真空層の耐久性と耐用年数についての説明

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真空ガラスの耐久性について

真空ガラススペーシアは、一枚ガラスと比較すればもちろん、ペアガラスの中でも高級品です。スペーシアはどのくらい耐久性があるのか気になることと思います。高性能の理由は、「真空構造」であること。ここでは、スペーシアの真空層の耐久性についてご説明致します。

スペーシアはガラスとガラスを組み合わせた二次加工品

真空ガラススペーシアは、普通の一枚ガラスとLow-eガラスを組み合わせて中間層を真空構造にした二次加工品になります。これが、ペアガラスの一つである構造面です。 普通の一枚ガラスと比べると、加工して造られた構造ですので、おのずとその耐久性は一枚ガラスよりは短く、 必ず一生使えるとはいう事はできません。

真空引き穴と端部接着が耐久性の鍵

真空ガラススペーシアの高断熱性能を維持するためには、「真空構造」をどれほどの期間保持できるかという点につきます。 Low-eガラスの日焼けによる劣化要素(放射熱を抑える性能が下がる)もありますが、二層間内側に向いていますので、従来の熱線反射ガラスの様に著しい劣化はありません。

スペーシアの高断熱性能の理由は、真空構造で「対流熱がゼロ(0)」のメリットが、「伝道」と「放射」を防ぐ性能を大きく手助けしているためです。 真空構造を維持するためには、構造的な密封性を維持することです。 リスクは2箇所、真空引き穴を塞ぐ金具と、ガラス端部のガラスの隙間を塞ぐ接着剤にあります。

真空ガラススペーシアは、この2点に関しても高性能な接着剤を使用し10年保証を実現できる保証期間が長いことが製品の信頼性の証です。

スペーシアのプラグ

ガラスの端末部を塞ぐ接着材について

一般的なペアガラスの場合、ガラスの端末部を塞ぐ接着材は、その加工性とコスト面、 溝幅などを考慮して有機系の接着材が使われています。ペアガラスの空気層は4mmから18mmと幅広い為、 様々なガラス厚に対応できる柔軟な接着材が必要なためです。

有機系の接着剤の弱点として、湿度に対する耐久性が若干弱いのでメーカー保証の10年前後で端末部の密封性が切れてしまい、 ガラスの内部結露などが起こってしまうことがあります。

一方真空ガラススペーシアに使われる接着材は、無機系のものであり、そのメリットとして高温での耐久性と耐湿性にとても強く、 有機系の接着材の弱点であった湿度に対する接着耐久性を大幅に向上することで、半永久的に使えるものと考えられます。

ペアガラス内部結露の様子

スペーシアの真空層保持の保証の10年です。、現段階でスペーシアが発売されてから18年経ちますが、 発売当初のスペーシアでも真空層の後発的不良がほとんどない事からも、 通常のペアガラスに比べて耐久性が高い事と言うことができます。

一般的なペアガラスの場合には、製造後10年〜15年を境に内部結露を起こしてしまう不具合が結構あるのです。

スペーシアを取り付けるサッシについて

次にサッシへの施工についてですが、 これは一枚ガラスやペアガラスなどと同等に施工後の老朽化によるメンテナンスがある程度の年数で必要になってくると言うことができます。 これは施工の時に使う専用ゴムパッキンの収縮や、シーリング剤の劣化によるものとなります。 特に真空ガラスは二枚構造でガラスの内外で温度差が生じるので、ガラスに反りや動きが生じる事でこのような副資材を劣化させる要因になると言えます。この部分に関しましては、メーカーの保証対象外となります。

長年の施工経験から考えるスペーシアの耐用年数

断熱ガラスとして最上級に高い性能、どんな窓へも施工できるリフォーム用としての対応力など面でパーフェクトに最も近いガラスという事ができます、 従来型のペアガラスに比べれば、お高い商品ですのでお客様に気に入って頂いて使って行く場合に、 「何年くらい使えるのか?」という点が気になると思いますし、お客様からよく聞かれる質問です。
真空ガラススペーシアの名の通り、真空構造になっているので性能が良いわけですから、 いつまで真空でいられるのかが、このガラスの寿命とも言える事ができます。

このガラスには製造元である日本板硝子より10年間の真空層保持の保証がついております。 最も気になるのは、10年経ったときにどうなるのか?だと思うのですが、 工業製品ですのでこの10年という期間は実際の耐用年数の半分以下と当社は考えております。
またその裏付けとして、正しい施工、標準的な使用環境下において初期不良を除く、後発的な不良による真空層不良が起きたという話や、 お客様からのご相談も全くないので、保証期間が過ぎたら、すぐに交換が必要という訳ではありません。

弊社の経験ではメーカー保証の2倍、約20年は真空層維持に不具合の無い、製造精度の高いペアガラスであると考え、その意味でコストパフォーマンスに優れた高性能ペアガラスであると考えています。

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