窓ガラスの結露を防ぐ為に必要なものとは
「家の窓ガラスの結露対策で、まずは何をしたらいいのか?」と、まずは皆さん迷うのではないでしょうか? ネットでいろいろと検索した場合、結露防止シートや結露吸水テープを窓ガラスに貼るなどの対処方が紹介されていますね。
これらは間違いではありませんが、当店の経験では、「結露に困ってその対策法をネットで探すほどの結露がある家」では、 そのほとんどがシートやテープで対処しきれない状態であるという事です。
窓ガラスのびしょびしょの結露はどう考えても良いことがありませんね。
・結露を拭き取ってもまたすぐに結露してしまう
・ガラスが濡れると空気中のホコリ・ゴミを寄せ付けて汚れる
・サッシ周りやカーテンにもカビが生えてしまう等
もし一つ簡単な方法があるとすれば諦めてしまう事ではないでしょうか? このホームページでは結露の原理を知って頂き、より良い対策方法をご紹介していきます。
そもそもなぜ窓ガラスは結露するのでしょうか
結露は窓ガラス表面が冷える事で、室内空気中の「水蒸気が凝縮する」現象です。
例えば、室温20℃、湿度50%、自然対流(窓際の空気の動きを遮るものがない状態)での露点は約10℃であり、窓などの表面が10℃を下回る場所で結露が発生します。 つまり、普通の窓ガラスを使っている以上、冬場ほとんどの住宅の窓ガラスは結露してしまう事があたりまえの現象、「仕方のない状況」と皆様がご認識の通りです。
一方、壁や床は普通結露を起こさない事も誰もが知っている認識ですよね。 この二つの当たり前の認識で気付く事とは、「素材による違い」です。 その素材が冷えるか、冷えにくいか。これが断熱効果の違い、結露対策の「カギ」です。
どのような対策が必要であるか?
簡易的な結露の対策方法に、結露防止シートや結露吸水テープを窓ガラスに貼るやり方をご説明しました。
これらは、結露することはあきらめた上で、ついてしまった結露をどのように軽減するか、見えにくくするかという対処療法の様な手法で、「根本的な対策とは離れ、表面に起きた状況に対応して物事を処理すること」に過ぎませんので、結露の対策どころか、結果として二次的な問題が発生してしまいます。
・窓ガラスと結露シートとの間の層に結露が起こり、そこにカビが発生する
・結露シートだけでは、そもそも結露がシート表面にも発生してしまう
・結露吸水シート以外の窓ガラスは全面結露発生
・結露吸水シートが真っ黒にかびてしまう(いやな匂いも発生)
などなど、結局問題を解決できない事がほとんどです。 そして結果、「駄目だったと気付く」わけですね。
では、どうすれば良いのでしょうか。 理屈を知って対策する最適な方法、それは「結露対策に適した断熱ガラスへの交換」です!
窓ガラスが冷えなければ結露を起こさない原理で、冷えにくい窓ガラスを使う事で大幅に結露が発生しにくくなる、原因対策による対策です。
一時的費用は、簡易的な対策方法よりも掛かりますが結露を抑える効果は歴然! ガラスを入れ替えるだけでずっと結露を抑えて、快適な日常を送る事が出来ます。 これから何年も結露に困って過ごす事を考えれば、決して高い費用ではなかったと沢山のお喜びの声を頂いております
断熱ガラスとはどのようなもの?
今までの住宅の窓にはいっているそのほとんどは「1枚ガラス」です。 普通の透明や不透明、また防火ガラスで網入りガラス(ガラスの中に針金がはいっている)物もあります。 冬場この窓ガラスの室内面温度は、外気温と同じになります。 つまり、全く断熱性能がないことがわかりますね。
断熱ガラスは、従来の一枚構造の窓ガラスとは異なり、二層以上のガラスで構成された窓ガラスの総称です。 一般に「ペアガラス(Pair Glass)」や「複層ガラス」と呼ばれており、構造や使われているガラスの種類で様々な製品が御座います。(以下ペアガラスで統一してご説明します)
ペアガラスは、二層のガラスで構成されていますから冷たさが直接的に伝わらない事で、結露を起こしにくくなるガラスです。断熱性能が高いほど外気からの冷気を伝えにくく、室内の湿度のある温かい空気に触れた場合でも、結露を起こしにくいガラスなのです。 その効果をイメージすると、発泡スチロールや、魔法瓶の様な感じでイメージできるかと思います。
ペアガラスは、日本板硝子、旭硝子、セントラル硝子より販売されており、構造・品種様々で結露を防ぐ性能もピンきりです。
結露対策のために窓ガラスを断熱硝子のペアガラスに交換する場合、以下の注意点があります。
・ペアガラスの断熱性能(スペック、U値)を考慮する
・窓環境によりペアガラスのグレードを変える
・戸建て、マンションにより入れ替えできるペアガラスが異なる
・寒さを防ぐ、暑さを防ぐは同じではない
・防音効果を考慮する(一枚ガラスよりも性能が下がるものがあります)
・ご予算によって、選べるメーカー、品種が異なる
などなどです。 ご興味が御座いましたら、フリーダイアルにてお問い合わせ下さい。 結露の程度、窓環境により最適なペアガラスのご提案を承っております。
本当に満足できるペアガラスは真空ガラススペーシア
結露対策にペアガラスへの取替が最も良いのですが、どのペアガラスなら満足できる性能なのでしょうか。 私たちは、ついコストの低いタイプを選びがちですが、そのタイプのペアガラスではまだまだ結露を防げない場合があります。 その証拠に、初めからペアガラスの入っている新築戸建て住宅のお客様からの結露相談の多さです。
<ご相談例>
築浅戸建て住宅
居室窓に全てペアガラス入り住宅
ペアガラスの品種:日本板硝子「ペアマルチ」
この物件の窓ガラスがなぜ結露がひどくお悩みなのか、 以下の「ペアガラス条件」が原因です。
・低放射膜(Low-e膜)のないペアガラスであること・・・「放射熱」の伝わりを防げない
・防火仕様網入りで中間空気層が狭い(5mm、6mmなど)・・・「伝導熱」の伝わりを防ぐ層が狭い
・中間層が乾燥空気であること・・・標準品ですが空気層である以上「対流熱」の伝わりがある
このガラスの断熱スペック、U値は3.5W/㎡K程度といって、ペアガラスの中でも「最低ランク」です。 最新の住宅にペアガラスが入っていても、十分結露を防ぐ性能ではない事が原因です。 断熱性能を上げるには、「放射熱」「伝導熱」「対流熱」の3つを全て防ぐガラスである必要があります。 これを満たすペアガラスが、「日本板硝子真空ガラススペーシア」だけなのです!
真空ガラススペーシアは、一枚ガラスの約5倍、従来のペアガラスの約2.5倍程度断熱性が高く、最も結露に強いガラスです。
真空ガラススペーシアの優位性
ペアガラスの中で最も断熱性能が高く、結露に強いペアガラスは真空ガラススペーシアです。 真空ガラススペーシアは、断熱性能が優れるだけでなく様々な面でも他のペアガラスを凌駕する性能があり、戸建てマンションを問わず取替が可能です。
他のペアガラスとの違い(真空層構造の優位性)
・中空層が真空層0.2mmのため薄く、ほとんどの窓へ取替可能
・薄型なので補助部品「アルミ製アタッチメント」が不要
・マンションでもそのまま入れ替え可能のため見た目が変わらない
・真空構造は「二次モーメント」損失がなく、耐風圧性能が非常に高い
・真空層は二枚のガラスの共鳴がなく、遮音性能が高い
・端部シールが無機質接着剤のため耐用年数が今までのペアガラスの2倍程度
・防火網入りタイプでも総厚10.0mmのため、取替え可能
以上のメリットより結露相談の最も多い、マンションでも取替え・施工が出来ます。 マンション管理会社、マンション管理組合様への申請も出来ますのでご相談下さいませ。
結露対策をする上でスペーシア以外の選択肢は?
当店が奨める最も効果の高いペアガラスとして、真空ガラススペーシアを紹介してきましたがそれ以外にも結露対策に効果のある方法はあります。
1.スペーシア以外のペアガラスへの取替え
真空ガラススペーシア以外にも、ペアガラスは御座います。
品種で言いますと、クリアFit、ペヤプラス、ペヤプラスエア、ペヤプラスFL、ペアスマート、窓ンナなどです。
いろいろなメーカーから発売されているペアガラスには『U値(熱貫流率)』という熱の伝わりやすさを表した数値があり、 その数値の低いガラスが断熱性能の高いガラスであると言えます。 各ガラスのU値についてはこちら! 真空ガラススペーシアと他の一般的なペアガラスの違いについてはこちら!
今の窓の結露程度によっては、スペーシア以外でも対応可能な場合もありますので、ご相談下さいませ。
2.内窓の設置
こちらも窓の結露を防ぐために、有効な方法です。
内窓とは、今の窓はそのままに室内側へ新たにもう一つの窓を新設する方法です。
大きく分けて2グレードあり、違いは内窓としての気密性能です
内窓の品種
高性能高気密タイプ(戸建てマンション問わず高性能)
・大信工業「内窓プラスト」・・・サッシ気密材メーカーが作った国内初めての内窓です。
・旭硝子「インナーウインドまどまど」・・・基本構造はアルミでスリム構造の内窓です。
普及型内窓タイプ(主に戸建て住宅サッシ向けの気密レベル)
・Ykkap「プラマードU」
・LIXIL「インプラス」
・三協立山アルミ「プラメイクE2」
どのタイプも戸建て・マンションともに設置出来ますが、結露を防ぐ観点で言いますと以下注意点があります。
・内窓の気密性能が高くないと室内の水分を持った空気が流入してしまい結局外窓に結露がついてしまう
・内窓の気密性能が高くないと、二重窓間の空気層が「対流」してしまい、結露がついてしまう
・基本的にマンションのような高気密住宅の場合、普及型では不満足の声が多い
また、組み合わせるガラスの断熱性能も大きく影響しますのでご興味ありましたらご相談下さいませ。
(3)ウィンドウヒーター(ラジエーター)(窓用ヒーター)を設置する
窓の室内側下部へ、循環式ヒーターを置く方法です。
窓が冷えて起こるコールドドラフトを下から温め、暖気の上昇気流で結露を防ぐ、乾かす方法です。
ペアガラスとの効果の違いですが、開口部全体の断熱性能は劣る点、継続的に電気代が掛かる点などでやはり対症療法の一つです。
また、設置状況によっては、今の窓ガラスが割れてしまう「熱割れ現象」の引き金になる可能性もあり、窓の方位や日射状況、室内湿度にも気をつけなければなりませんので、ベストな方法ではないと考えます。
このように、窓の結露対策方法は様々あります。
このホームページでは、様々な観点より優れた結露対策の方法と違いをご提案し、結果として結露しない快適な窓環境の実現までお手伝いをさせて頂いています。 業者任せで入れ替えたペアガラスが、どうして結露してしまうのか。 正しい情報を知って頂くことが優先、結果が全てです。
どうぞお気軽にご相談ください。